「死んだふり神経」対策

 ストレスな状況が暫く続くと、その後ぐったりして体が重だるくなることがあります。
 ストレス時には自律神経のうちの交感神経という体を活性化する神経が働きますが、その後は副交感神経神経が働いてぐったりするわけです。
 実は副交感神経に2種類あることが最近わかってきました。一つは背中側を走る神経で、もう一つはお腹から顔にかけて走る神経です。
 体や心をぐったりさせるのは背中側の副交感神経で、私は「死んだふり神経」と呼んでいます。ダンゴムシがクルッと丸まって死んだふりしますが、ああいうときに働く神経です。
 もう一つ、おなかから顔にかけての神経は「情緒安定化神経」と呼んでいます。笑顔を作ったりしてくれる神経です。こちらは人間関係を作ったり、社会生活を送るうえで欠かせない神経です。
 情緒安定化神経は人間関係や社会生活の中で鍛えられていきます。これが鍛えられていないと、死んだふり神経が働きやすいのではないかと思います。ちょっとした刺激がすごいショックに感じられたり、その後うつっぽくなったりということが繰り返されてしまいます。
 いま不登校がすごく増えていますが、死んだふり神経が働いているんだろうなと思います。
 情緒安定化神経をいかに鍛えるかですね。私が出せる一つの答えはもちろんヨガです。そしていつもやっている吐き切る呼吸法、これがとても効果的だなと思います。