苦しみに気づいていること

 先週から山陰中央新報文化センターで仏教心理学の講座がで始まり、3回お話することにしています。第1回目の話は「苦しみ」についてでした。

 生きていくことは苦しみを伴うことは確かです。でも我慢しているうちに「こんなもんか」という感じになって慣れっこになってあまり苦しみを感じなくなる。痛み止めを自分で作り出しているわけです。でも苦しみはからだには負担を掛け続けているわけで、やがてあちこちの痛みとなったり病気になったりします。それだけなら自分のことで済みますが、社会の歪みもそのようにして生じてきます。

 仏陀が苦しみについて説くのは、痛み止めでごまかすのをやめようということです。