あなたの感覚タイプは?

 「五感」といえば、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚。例えば味覚が発達している人は、食べることに関心を持ち、料理を作ることにも人一倍楽しみを覚えるようになると思います。そうしているうちに、ますます味覚が発達していくことでしょう。

 誰でも生まれつき、何かの感覚器官は人より秀でているのではないでしょうか。人が何に興味を示し、何を好きになり、上達するかは、どんな感覚が発達しているかに依るのではないかと私は考えています。ただ、感覚は五感の他にもあるのではないでしょうか。

 生まれつき運動神経の良い人がいます。そういう人は「運動感覚」が発達していると言えます。体を動かす感覚が気持ちよく、気持ちよく体を動かしているうちにますます運動感覚が発達してくるわけです。運動感覚には、素早い動きを心地よく感じるタイプと、ヨーガや茶道のようなゆっくりとした動きを好むタイプに分かれると思います。

 仏教は「心」も感覚器官の一つであると捉えていました。自分や他者の気持ちを感じ取る感覚は誰にもある程度備わっています。心感覚が敏感な人は、細やかな気遣いができますし、そのことに喜びを感じるでしょう。

 「言語感覚」というのもありそうです。これが発達している人は詩や小説を愛し、自分でも書かずにいられないという人ではないでしょうか。また「理系感覚」の発達している人は、数学やパズルなどに対して興奮してのめり込みます。

 こうしてみると、感覚器官は5つかもしれませんが、感覚は5つに留まりませんね。「第六感」なんて言いますけど、もっと多いと思います。

 ちなみに私の場合は、ゆっくりした動きを好む運動感覚と心感覚が人より発達しているようで、ヨーガカウンセラーという職業選択につながっています。後は理系感覚が少し発達しているようですが、視覚、聴覚、味覚などは人並み以下で、絵も音楽も料理も、それほどこだわりがなく、あまりお金も使わないわけです。こだわれる人が羨ましいです。

 感覚が敏感すぎて生きづらいという人がいます。HSP(ハイ・センシティブ・パーソン)なんて最近では言われます。食べ物の好き嫌いがある人は、たぶん味覚または嗅覚過敏なのでしょう。人目が怖いという人は心感覚過敏ということができるかも知れません。発達障害と言われる人も、心感覚が過敏なため、逆に感覚を遮断してしまい、返って無感覚になっているという説もあります。

 ある感覚が発達すれば、その感覚で捉えられる対象に対して“快”と感じられる範囲が狭まります。快と不快の識別が繊細になります。ちょっと不快と感じても耐性があれば良いのですが、耐えられず、嫌悪や恐怖を感じるまでになると、それが神経回路に刷り込まれてしまい、普通の人にとって何でもないことが、「絶対に無理」なことになってしまいます。

 これを一種のトラウマ反応と考えれば、安全・安心な環境において、フォーカシングを使いながら癒やし、耐性を高めていくことができます。自分の秀でた感覚を、存分に活かしながら人生を楽しめたらいいですね。

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