批判家 - 自分を責めるもう一人の自分 -

2026年4月号

 責任感の強い人や、何でもきっちりやらないと気がすまない人が側にいてくれるととても助かります。ありがたい存在です。

 しかし、もしかしたら彼・彼女は「あー、もっと気楽でいられたらいいのになあ」とため息を付いているかもしれません。この人たちの心の中には “もう一人の自分”がいて、常々自分を批判してくるということがよくあります。

「ほら、また怠けようとしてる!だからダメなのよ」
「ちゃんとしなさい!そんなことでは誰からも信頼されないよ」

 それはかつての親や先生の声なのかもしれません。でもその“教え”が心に住み着いて、もう一人の自分の声となって自分を責めてくるのです。

 本当は「少々どうでもいいじゃない、もう!」とか、「はー、疲れた」とか、そんな心の声も聞こえてはいるのですが、頑固に批判してくる声に、結局は逆らえないのです。

自分を批判してくる声のことを「批判家」とか「超自我」と心理学では言います。心の中に批判家がいるととても疲れます。疲れ果てて、もう責任を果たすことさえできなくなっている人もいるくらいです。そうなると周りからも責められることになります。

もしあなたの心の中に批判家がいるなら、“その人”と上手く付き合えるようになることを目指しましょう。まずその声の主に名前をつけてあげます。例えば「ガミ子さん」としましょうか。

 それからガミ子さんに対して心の中で話しかけます、

「あー、はいはい。心配してくれてありがとうね、ガミ子さん。でも、少し黙っていてくれるとありがたいです。」

という具合です。
 それを何度でもやるといいでしょう。肝心なのは「ありがとうね。」という言葉です。ガミ子さんは、あなたを心配していたのでしょうね。それをわかってあげると「もういいかな」と安心して静かにしてくれるものです。