幸せについて
一心塾だより 第16号
あなたはいま幸せを感じているでしょうか?幸せ度は0~100%のどの辺りでしょうか。仮に60%としたら、あと何がどうなったら少なくとも80%に至るでしょうか。
こういう問いかけは頭も使うけど、からだの感じへのアクセスが頻繁に行われるはずです。ネットや雑誌に載っている「幸せチェックリスト」に◯Xを付けて、「はいあなたの幸せ度は70%です」なんていう回答を得られたとしても、雑談の具になる程度のことです。ちっともフォーカシング的ではありません。また幸せに関する定義を持っている人がいて、その定義に従って自分や友人の幸せ度を測ろうとする人もいるでしょうが、その定義をあなたはどう感じているのかと問うべきでしょう。
そもそも「幸せ」というのは“感じられる”ものなのですから、自分の感じに照らし合わせる以外に幸せ度を知ることはできないのです。そして「幸せとは何か」ということを考えるときも、知識に拠るのではなく、自分が何を幸せに感じるかということに基いて考えをまとめていって初めて説得力のあるものになります。それは極めて主観的な話ではありますが、そこに他者の心を動かすものがあるのです。
例えば「教育について」、「福祉について」などのテーマもからだの感じにアクセスしながら語り合うときに、既存のものでない、新しい発想が生まれてくると思います。ときどきフォーカシング・サンガで何かテーマを決めて語り合ってみるのもおもしろいでしょうね。フォーカシングは悩みを解決するだけのものではなく、自分や自分の生活している社会が未来に向けてより良く変化していくのにとても役立つものなのです。