自力は上から目線
自力と他力について、ここで何回かお話するうちにだんだんまとまってきたので、一心塾だよりにまとめました。結局いろんなものと丁寧に付き合うということが大事なのだという結論になりました。
自力に頼るというのはどうしても上から目線になりますね。付き合っている相手より自分のほうが上だという心持ちになりますから。相手からすると下に見られるわけで、結構それは嫌なものです。
常不軽菩薩という菩薩が法華経に登場します。決して誰も軽んじないという誓いを立てて実践した菩薩です。なかなかできないことですが、いつも「あなたを尊敬します、あなたを尊敬します」と言うものですから、逆に周りから疎まれていたということです。日本人ならそこはもっと上手に、口に出さずに態度で尊敬を示すところですね。この常不軽菩薩が生まれ変わってお釈迦様になったと法華経には解かれています。